• PRP療法：110,000円/回（税込）
• APS療法（次世代PRP療法）：330,000円/回（税込）

当院は、再生医療法（再生医療等の安全性の確保等に関する法律）を遵守し、厚生労働省/PMDAから指定をうけた再生医療認定施設です。

当院で行っている再生医療はPRP療法と次世代PRP療法とも呼ばれているAPS療法の2種類の再生医療を行っております。

どちらも関節や腱の炎症を改善し、組織を修復・保護する効果がある治療方法です。自身の血液や細胞を原料とした注射治療ですので、副作用や身体的負担のきわめて少ないです。またご高齢の方にもリスクと負担が少ない新しい治療です。

再生医療に期待できる治療効果

• 抗炎症作用
• 組織修復促進作用
• 変形の進行予防

※保険適応外の自由診療になります。 ※治療効果には個人差があります。

PRP(Platelet Rich Plasma:多血小板血漿)療法は、ご自身の血液に含まれる「血小板」を用いた再生医療のひとつです。切り傷のようなケガをした際に、カサブタができることで傷が治癒するときに関わる細胞が血小板です。つまり、血小板とは傷の修復を担当する血液成分の1つです。

この血小板は、修復過程で多量の「成長因子」と呼ばれるタンパク質を放出します。この成長因子には組織修復のプロセスを開始する働きがあり、治りにくい組織の修復を促し、抗炎症作用の働きがあります。そのため血小板成分を濃縮し、活性化した状態で患部に注入すると、注入された場所の自己修復力が活性化されます。

このように自己修復力を活性化させることで組織修復を促す方法がPRP療法です。 採血と注射だけで治療ができ、また、ご自分の血液を用いるため、副作用のリスクを抑えられる特長があります。日本では、変性疾患（変形性膝関節症など）や慢性腱炎（アキレス腱炎など）を中心に活用されています。特に変形性膝関節症はその代表で、人工膝関節置換術や骨切り術といった手術の前段階の治療として確立されてきており、比較的変性が軽度の膝関節に良い適応が見込めます。

※再生医療では膝の変形は矯正出来ません。

変形性膝関節症は、主に加齢によって膝関節内の軟骨が摩耗し、膝の痛みや膝関節の変形を引き起こす疾患です。半月板が傷んだり、炎症によって膝に水がたまったりすることもあります。PRP療法は、こうした組織の修復を促したり、関節の炎症を抑制したりする効果が期待できます。

変形性膝関節症の一般的な保存的治療には、筋力トレーニングや装具療法、痛み止めの内服、湿布などの外用薬の使用、ヒアルロン酸注射などがありますが、これら既存の治療が無効な患者さんの中には、PRP療法で痛みなどの症状が改善するケースがあります。

また、症状が進行してしまった場合、手術による治療も検討されますが、「手術を受けるのはちょっと怖い」となかなか決断ができなかったり、ご家庭の事情や持病などの影響で手術が受けられなかったりという患者さんもおられます。PRP療法はこのようなケースで、保存的療法と手術療法の中間的位置付けとして活用されています。 変形性膝関節症の方で、下記のようなお悩みがある場合は、一度ご相談ください。

• 痛み止めがあまり効かない
• ヒアルロン酸注射が効かない
• 何回も注射を受けたくない
• 医師に手術を勧められたが、できれば避けたい
• 現在の保存療法では効果を感じづらい

※この内容に当てはまる方に、PRP療法の効果を保証するものではありません。

【次世代PRP療法】と呼ばれており、PRPをさらに遠心分離することで、炎症を抑えるたんぱく質と軟骨を守る成長因子を高濃度に抽出したものがAPS（Autologous Protein Solution：自己たんぱく質溶液）です。

従来のPRP療法に比べ「成長因子」と「抗炎症性サイトカイン」を高濃度に抽出することが出来るため、PRP療法より抗炎症作用が強く、また関節内の炎症物質と抗炎症物質の不均衡を整える作用があり、関節の痛みや炎症の軽減、軟骨の変性や破壊の抑制が期待できます。

そのため単回投与で約3年間の疼痛改善の効果が期待できると報告されています。APS療法は変形性膝関節症の新たな治療として注目されています。

これらはいずれも、厚生労働省が定める「再生医療等の安全性の確保等に関する法律（再生医療法）」のもと、認可を受けた医療施設でのみで行うことができる治療法です。厳しい安全基準が設けられており、施術の手順も詳細に決められています。また、日本では保険が適用されていないため、治療費は全額自己負担となる自由診療になります。

メリット

• 自己血液を用いるため、アレルギー反応や感染症などの副作用のリスクが極めて低いです。
• 1回の治療（投与）で修復作用が働けば、痛みの軽減や機能改善に対して長期的な効果が期待できます。
• 採血と注射で完了する治療なので、日帰りでの処置が可能です。年齢の上限制限もありません。
• 治療痕が残りにくく、何度でも治療を受けていただくことができます。

デメリット

• 治療効果や持続期間には個人差があります。自己血液を使用するため効果はその時の体調や年齢などによって左右されます。また、膝の変形が重度な方（関節の隙間が無くなっている方）や、肥満の方では効果が低下する傾向があります。
• 注射によって腫れ・痛み・熱感・内出血などが生じる恐れがあります。これらは一時的なものですが、症状が強く出た場合はご相談ください。腫れや熱感を早く改善するためには、クーリング（冷やすこと）が効果的です。
• 治療は保険適用外となり、自費診療で全額自己負担となります。

対象疾患

部位	病名
関節（ひざ・肩）	変形性関節症
筋肉・腱・靭帯	筋損傷（肉離れ） 上腕骨外側上顆炎（テニス肘）、膝蓋腱炎、アキレス腱炎 肩腱板損傷、足関節靭帯損傷

治療が受けられない方

• 投与周辺部の皮膚に明らかな細菌感染が認められる方
• 関節リウマチなどの活動性の炎症が認められる方
• 重篤な疾患を併発している方（心疾患、肺疾患、肝疾患、腎疾患、出血傾向、コントロール不良な糖尿病や高血圧症など）
• 薬剤過敏症の既往歴を有する方
• 未成年の方
• その他、院長自身が不適当と判断した方

事前に外来にて問診、診察、採血検査、MRI画像診断など施行し、適応を判断します。そのうえで治療の説明と患者さんから同意をいただき、治療日を決定します。

治療のステップ